毒親連鎖を断ち切りたい

子供の頃から長い間押さえこみ続けた負の感情の蓄積は人生に大きなブレーキをかけてしまいます。ここで真剣に毒親問題に取り組み、負の連鎖を完全に断ち切りたい。このブログで「脱毒親への道」を記録してゆきます。

Episode9〜児相の職員や施設を増やしても虐待は無くならない。

 

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ども、

ハルです。

 

前回、前々回と、一日に二本も記事をあげてしまいました。書き終えた後、体調が悪くなり、すぐ寝ましたが、何故か、母親と穏やかに談笑している夢を見ました。

ここ数回の記事は、書いていて、とてもキツいです。過去の出来事は思い出すだけで苦しくなりますが、書くのはさらに辛いですね。😓

昨日は一日中ぐったりしていましたが、少し仕事が出来ました。下は新作の下図です。この作品が良い作品になりますように。完成したらこのブログで発表したいと思ってます。

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千葉県野田市の事件が連日報道で取り上げられていますね。それについて、有名、無名、様々な方たちが、SNS等で意見を発信しています。こういう事件がきっかけなのは哀しいことですが、虐待問題について多くの人が関心を持ち議論したりするのは悪いことじゃない、と思っています。

ただ、これはちょっと論点がズレているのではないかと感じる議論もあります。ズレてしまうのは実態がよく知られていないので仕方ありません。多くの人は児童相談所に関わったことがないし、児相に保護された子どものその後の行く先を知らないし、知っていたとしても、一時保護所や養護施設の子どもたちと関わったことがないと思います。

僕は児相や、養護施設の子どもと、少しだけ関わりを持った事があります。今回は書きませんが、次回以降にそれを書いてみたいと思っています。

 

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さて、多くの人が実態をよく知らないまま、議論だけが沸騰しています。

立川志らくさんが、児童相談所の人手不足の問題に「数じゃない、心の問題だ」とツイートして、ちょっとした炎上騒ぎになっているようです。👇

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190206-00000042-dal-ent

これこそ論点が決定的にズレているんです。

先月読んだ本👇

FACTFULNESS(ファクトフルネス)

https://www.amazon.co.jp/dp/4822289605/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_PKpxCbCB1JQHR

…に、次のようなことが書いてありました。

この本の著者はモザンビークの僻地で医師をしていた方です。病院も医師も薬も足りない土地の、粗末な設備しかない病院に次々に病気の子どもが運び込まれ、次々に死んでゆく。 ある時「病院に来てから死ぬ子どもよりも、 病院に来る前に死ぬ子どもの方がはるかに多い」 ということに気がつきました。そこから方針を変えて、病院での医療行為に労力やお金を注ぐのでなく、病院の外で、予防接種や公衆衛生の改善に労力やお金を注ぎ、そして、現地住民に病気に関する知識を学ばせ、そうすることで、子どもの死亡率を下げることに成功したそうです。病気になってから対応するのでなく、住民に病気に対する知識を身につけさせ、病気にならない予防策に力をそそいだ方が、はるかに多く子どもの命を救えるのです。

これは虐待問題にもそのまま当てはまると思います。今の状況は、こうです。

児相の職員(医師)が少ない。

●一時保護所、養護施設(病院)が少ない。

●虐待案件の対処法(医療技術)が遅れてる。

毒親(病気)に対する知識が圧倒的に不足している。

こんな状況で志らくさんの言い分は論外ですが、「児相の職員を増やせ」「一時保護所、養護施設を増やせ」という世論も、病気が蔓延している未開の地で、公衆衛生の改善も予防接種もせず、住民に病気の知識も学ばせずに、医者と病院だけ増やせ、と言っているようなものです。

虐待死事件が起こってから(病気で子どもが死んでから)、世間は事態の深刻さに気がつくけれど、いま現在も病気は蔓延しているし、病院に保護されている子どもは少ないし、あなたのすぐ側にも病気の子どもはいるし、いや、あなた自身が既に病気に感染しているのに、それに気づいてないのかもしれないのです。

●なぜ親が子を虐待してしまうのか。

●虐待している親は、なぜ虐待している自覚を持っていないのか。

毒親を持つ人、虐待された人は、もう熟知していると思いますが、親に抗議しても、親の側に毒親の自覚も虐待の自覚もないのです。それに加えて、子どもの方に虐待されている自覚がない場合も大変多いのです。

娘を虐待死させた勇一郎容疑者は、職場ではこんな風に見られていたそうです。

●穏やかな性格。

●怒るところを見たことがない。

●人に何かを強く言うことすらない。

●礼儀正しく、熱心に仕事に取り組んでいた。

●子供をかわいがっている様子だった。

こういう報道を読むと、僕はドキッとします。僕にぴったり当てはまるからです。

そうか、やっと分かったよ!お父さんとお母さんは僕を立派な人間にするために、厳しく教育してくれたんだね。あなたたちの教育の甲斐あって、僕は上記にぴったり当てはまる、模範的、理想的、親が自慢するような、立派な人間に成長したよ!お父さん、お母さん、ほんとうにありがとう!!

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

…って、口が裂けても言うか!!バカヤロー!!!

ぜーぜー。。いかんいかん、また呼吸困難になってきた。ちょっと休憩休憩。。。

 

 

 

 

 

🍵🍵🍵🍵🍵🍵

 

 

 

 

 

。。。はぁ〜。。。

失礼しました。

気を取直して、執筆を再開します。

…えっとですね、もうお分りですよね。虐待(親は虐待ではなく教育だと思っている)する親は、自分の子供時代も虐待(子の方も虐待ではなく教育だと思っている)を受けています。その虐待(何度も言うけれど当事者全員が虐待でなく教育だと思っている)の甲斐あって、勇一郎容疑者のような対外的には立派な人間が完成するわけです。職場では立派な人と思われているし、勇一郎容疑者も「自分は立派な人間だ」と自負していたことでしょう。

僕は父や母によくこう言われたものです。

お前は自分を立派な人間だと思っているだろう。お前が立派な人間になれたのは、誰のお陰だと思っているんだ。

どうです?(苦笑)   毒親の思考パターンって強烈でしょう。思い出して、いま僕は震えています。😨😰😱

で、祖父が父にまったく同じことを言っていたのを、僕は何度も耳にしています。恐るべし負の連鎖。

そうです。虐待親は悪行をしてるなんて夢にも思っていません。まったく逆に善行をしていると思いこんでいるのです。その善行の甲斐あって、うちの家系は代々立派でまっとうな人間を輩出している。…これは脈々とその家に受け継がれてきた血脈なので、国や公的機関がいくら頑張ってもどうにもならない事なのです。

 

 

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Episode3で、僕が宗教団体から脱会したエピソードを書きましたが、毒親・虐待親を本気で根絶するには、脱洗脳という荒技を使う以外にないと僕は思っています。

でもこれ、国が主導するわけにはいかないんです。国は個人の心の中にまで入りこんでコントロールすることは出来ませんから。

脱洗脳のメソッドはある程度確立しています。脱毒親に力を入れているカウンセラーもそのメソッドを取り入れています。僕は偶然同じことをして脱教団を果たすことができました。毒親というウィルスを根絶する医療技術は確立しているんです。でも、脱洗脳は、個人個人が自主的に取り組む以外にないんです。もどかしいことですが、公的機関が各家庭の中に入りこんで「お宅の教育方針それ虐待ですよ」と言って、脱洗脳のプログラムを強制させるわけにはいかない。公的機関は「目に見える弊害」が起こってからでないと対処できないんです。

 

でも「目に見える弊害」が起こってから対処して、虐待児童を親から引き離す事が出来たとしても、それで万事解決にはなりません。むしろ、その後の方が大変なんです。

何度も繰り返していますが、虐待を受けた子はそのまま成長すると虐待親になる可能性が大変高い。暴力が日常だった子は、別の場所で、何らかの形で、暴力を発散してしまうのです。

僕の家で、養護施設の子を、短期間里子として引き受けたことがあります。その時、それを思い知りました。

 

そのエピソードは次回に書きます。

 

                              Episode9〜END〜

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                                To be continued