毒親連鎖を断ち切りたい

子供の頃から長い間押さえこみ続けた負の感情の蓄積は人生に大きなブレーキをかけてしまいます。ここで真剣に毒親問題に取り組み、負の連鎖を完全に断ち切りたい。このブログで「脱毒親への道」を記録してゆきます。

Episode10〜養護施設の子どもたち

 

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ども、

ハルです。

 

千葉県野田市の事件では、父親の暴力性や児相、学校の不手際に注目が集まっています。虐待の内容はショッキングですし、公的機関の不手際に怒りを感じるのは当然だとは思います。

ただ僕個人はそういうエモーショナルな方向には気持ちが動いていきません。

 

この事件を通して、一時保護所児童養護施設の存在を知る人は多かったのではないでしょうか。

亡くなった栗原心愛さんには妹がいたとのことです。母親も逮捕されてしまったので、この妹はいま一時保護所に預けられているはずです。もし親類縁者に引き取り手がいなければ、児童養護施設へ行き、そこで養育される事になると思います。

そこまでは、知っている方は多いでしょう。

実はもうひとつ、そんな子どもの行き先があります。

里親グループホームです。

僕と妻は地元の県の里親会に入っており、かつて、養護施設にいた姉弟を、短期里親で預からせてもらった経験があります。

 

国は、養護施設の施設養護よりも、里親家庭またはグループホームでの家庭養護を推進させようとしています。養護施設の職員は大勢の子どもを相手にしなけならないので、どんなに努力しても、一人ひとりにかける愛情は分散してしまいます。家庭養護ならば、養護児童にかける愛情はそれだけ深く濃い「親の愛」に近いものになります。

それに施設の中だけで育った子は家庭がどういうものか分からないままなので、将来家庭を作る際に大変な困難にぶつかってしまいます。

そのようなことから、国は家庭養護を推進させるため、里親家庭やグループホームへの給付金を上げたりしています。でも家庭養護はなかなか普及しません。

榮倉奈々が主演した連ドラ『』や、米林宏昌監督のアニメ『思い出のマーニー』は、里親や里子が物語の主人公です。ご覧になった方は多いと思います。国が宣伝するより、こういう作品が増えれば里親制度が広く知られるのに、と思ってます。)

 

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僕の家に、はじめて小2の姉と三つ下の弟がやってきたのは、もう10年以上前です。その頃まだ家には実子の長男が居ませんでした。

その養護施設では、土日や、春、夏、冬の学校の長期休暇になると、その休日だけ実家に帰るという子どもが多かったのですが、この姉弟だけは、休みの日も引き取り手がいない、ずっと養護施設に居たまま、とのことでした。

僕たち夫婦は里親登録したばかりだったので、まず春、夏、冬の学校の休暇期間だけ短期で里子を預かってみよう、ということになりました。短い期間ですが、その姉弟にしてみると「普通の家」での生活は新鮮で楽しかったようです。当初はまだうちに長男が居なかったので、僕たち夫婦にとっても子どもとの生活ははじめてであり、里親として不手際や失敗もありましたが、でも休みになると姉弟は「またハルさんの家に行きたい」と言って、年に三回だけの短期里親は、5年続きました。

5年続けましたが、それ以上続けることが難しくなったのは、僕たち夫婦の実子が大きくなってきたからです。

里親経験を何度もされた方から聞いた話ですが、実子がいる家で里子を預かるのは難しいそうです。どうしても里子は実子に嫉妬心を抱きます。

里子の弟の方が、実子に暴力を振るうようになり、側で見ていると「子どもの喧嘩」では済まないレベルになってきて、これ以上は預かるのは無理だと判断して、里親をやめました。

これも後から聞いたのですが、その弟は幼い頃虐待されていたそうです。この弟は養護施設や小学校でも他の子に暴力を振るって問題を起こしているとの事でした。

 

親に暴力を振るわれた子は、別の場所で暴力を振るってしまう(暴力を振るう事がなくても、嘘、自傷行為などの問題行動を起こす)ことが多いのです。子育て経験の浅い未熟な僕は、その姉弟を預かることを断念してしまいました。姉弟はその後も「ハルさんの家に行きたい」と言っていたそうですが、再び里子として預かることはしていません。

それは、今も後悔として残っています。

 

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その姉弟の里親は挫折してしまいましたが、僕は、里親制度はもっと広く知られて欲しいと思っています。

虐待事件が起こるたびに、

「酷い親だ、許せない」

「亡くなった子がかわいそうだ」

「児相や学校は何をしていたんだ」

「なんとかしろ」

というエモーションが沸き起こりますが、残された心愛さんの妹のその後まで想像する人はほとんど居ません。

一時保護所や児童養護施設には、心愛さんの妹と同じ境遇の子、幼い頃に親の愛情を充分に受けることがなかった子が大勢います。

里親希望者はどこの自治体も歓迎しています。里親になる為の研修で一時保護所や養護施設に行って、そこの子どもたちと交流することが出来ます。虐待死事件に心を痛めて「なんとかしたい」と思った方は、まずそこに行って、そこに居る子どもたちに会ってみてはいかがでしょうか。

時間に余裕のない方は短期里親でもいいし、さもなけば、そこに行って子どもたちと遊ぶだけでもいいと思うのです。そこの子どもたちは、大人の愛情に飢えている子どもたちです。

あなたに誰かに与えてもいい愛情がもしあるなら、そこへ行って、ほんの少しでもいいから、愛情をわけてあげて欲しい。

 

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僕は、世間の多くの人が知らない経験をさせてもらったので、虐待事件についても、人とは少し違う視点で眺めています。

公的機関や虐待した親を責めても仕方がないと思っています。責めたって何も変わりません。「なんとかしたい」と思うのなら、出来ることはあります。ほんの少しの勇気さえあれば誰でも出来ることです。僕のように上手くいかず挫折したとしても、なんらかの気づきは得られるはずです。

 

この拙い文章が、何かのきっかけになれば、大変嬉しいです。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

 

                             Episode~END~

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                              To be continued