毒親連鎖を断ち切りたい

子供の頃から長い間押さえこみ続けた負の感情の蓄積は人生に大きなブレーキをかけてしまいます。ここで真剣に毒親問題に取り組み、負の連鎖を完全に断ち切りたい。このブログで「脱毒親への道」を記録してゆきます。

Episode22〜親に「金返せ!」と言われたら、どうすればいい?

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ども、

ハルです。

 

独身時代に、約3年、恵林寺というお寺に通っていた話は、何度かしました。

 

で、「寺に通って、いったい何していたんだ?」というご質問が…来てないけど(笑)…そのお話を、まず、しますね。

 

平日は、毎朝5時半から「朝課」が始まります。

僕は5時ちょっと過ぎにはお寺に到着して、鍵を持って、門と、参拝客がお参りする「開山堂」の扉を開けます。そのまま開山堂で読経した後、5時半から本堂で約45分、朝課の読経。朝課は住職の老師と、お寺にお勤めしているNさんと、僕、たいていこの三人です。朝課の後は庫裡で粥(しゅく)=朝食を作り、三人で粥を頂きます。

粥の後、茶礼を頂き、家に帰って仕事を始めます。

 

土曜日は、朝5時半から、本堂で「座禅会」。

この座禅会には、毎週、一般の方が15〜20名ほど参加されます。

5分の休憩をはさんで、計60分座禅を組みます。座禅の後「般若心経」を読経し、茶礼を頂き、帰宅。 

 

これを約3年続けました。

 

女房と所帯を持ってからは、恵林寺から離れた場所に住むようになったので、毎日通うことはなくなりました。

でも、毎年、息子と一緒に大晦日の夜、お寺に泊まって、翌元日の「転読大般若法要」に参加させてもらっています。

 

僕がお寺に毎日通っていた頃、先代住職の老師は、説教めいた事は何も仰らない方でした。「来たいときに来て、座っていればいい」と言うだけ。

 

それは今から思うと、本当に有難いことだったと思っています。

 

東京に暮らしていた時代、物心ついた頃から、僕の精神世界の中に、親や教団が、良かれと思って、どっさり色んな「価値観」を持ち込んできました。

 

僕は何も知らずにそれを受け入れてましたが、それらの「価値観」は、いつのまにか重い負担になり、やがて「毒」となって、僕は、苦しみ始めました。

 

恵林寺の老師が、僕に、良かれと有難い説教でもして、この上さらに別の「価値観」を授けようとしたら、寺通いをやめてしまったと思います。

 

「来たい時に来ればいい」

「ただ座っていればいい」

それ以外に、老師は何も言わなかった。 

だから、僕は思う存分、そのお寺で、体の中に蓄積していた「毒」を吐き出しました。

 

早朝、ガランとした広い本堂で、腹の底から声を出して、お経を読む。

 

体感的には、体に溜まった「毒」が、読経の声と一緒に、どんどん吐き出されてゆくような感じ。

 

その「毒」は、本堂の御本尊が全部吸い取ってくれる。…そんな感覚でした。

 

吐いた「毒」を受け止めてくれる相手として、お寺の御本尊=仏様以上に、適切な相手があるでしょうか。だって相手は仏様ですよ、(笑)。いかなる有能なカウンセラーといえども、仏様には、かないますまい。最強最高のデトックス。しかも無料。

 

「お経を読む」のは、ちょっとした慣れが必要ですし、最低限、漢字が読めないと出来ませんが、座禅は子供にも外国人にも、すぐ出来ます。

座禅で大切なことは、まず楽な姿勢をとること。そして呼吸の仕方。ゆっくり長く息を吐いて、息を吐き切ったら、大きく吸い込む。この繰り返し。

 

座禅を組む時も、「体に溜まっている毒を吐く」という感覚です。この「毒」も全部仏様が吸い取ってくれる(と僕は思っている)。

 

実際に、読経、座禅の後は、体の毒が抜けてスッキリと身が軽くなったような気持ちになります。調子がいい時は、外の景色が、それ以前とは違って見えるくらいです。

 

東京に住んでいた頃の僕は、胃が弱く、毎日シクシク胃が痛んでいました。何度か潰瘍にもなりました。おまけに毎年40度近い高熱が出る風邪を引く。山梨に越してからは、胃痛もなくなり、体重も増え、冬の寒さは東京よりも厳しいですが、ほとんど風邪を引かなくなりました。

しかも寺通いを始めてから三年目に女房と出会い、あっという間に結婚もしました。自分も周囲も「ハルは一生結婚しないだろう」と思っていましたが、これには本人も周りの人たちもみな驚きました。

 

僕が所属した教団では「他宗に転向すると地獄に落ちる」と言われていたものですが、ここまで現実が変わってくると、さすがに、その教えが嘘っぱちだと分かります。

 

洗脳はこんな風にして、呆気ないくらいに解けてしまうものなんです。

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さてさて、

今回はマクラの話が長くなってしまいました。

 

今回のタイトルは『親に「金返せ」と言われたら、どうすればいい?』です。

 

本題に入ります。

 

井上秀人さんの「脱毒親セミナー」のFacebookコミュニティは参加者が20名になりました。

 

最近、参加された方たちが、ご自分の「体験」を書き込みはじめています。

 

それは、本当に「苦しい思いを吐き出す」という感じの、読んでいても苦しくなる内容ですが、書くことで、投稿された方は皆「楽になった」「ホッとした」という気持ちになるようなのですね。

 

このコミュニティに書かれた投稿は「他言しない」というルールがあるのですが、Sさんという女性の投稿内容が、僕の体験と重なる部分があったので、Sさんに了解を得た上で、概要をここに書いてみます。おそらく、このブログを読む方にも、何らかの参考になるのではないかと思います。

 

Sさんはご主人と、Sさんのご両親と、数年間同居されていましたが、半年前に同居を解消し、別居されて、以来ご両親とほぼ音信不通状態になりました。Sさんが夫と共に家を出たことに腹を立てた親御さんは、同居中に一方的に実母の方から贈与したSさん名義の通帳や保険を「返せ」と言ってきたそうです。

同居を始めた当初は「あれもあげる、これもあげる」と様々なものを贈与されたそうですが、同居を解消したとたん、掌返しで「今すぐ返せ」と言われ、経済的にも返済する余裕がないために、困り果てているとの事。

 

僕はSさんの体験談を読んで、昔、僕の祖父と父が諍いを起こした際に、祖父が父に「お前が若い頃に貸した金を返せ」と迫った事を思い出しました。

祖父は新潟県で商売をしていて、暖簾分けされ上京して店を構えたばかりの父は、祖父から、まとまったお金を融資されていました。

そのお金は、実は分割払いで、長い間かけて祖母宛に返済していたのです。でも親子間の貸し借りですから証書があるわけでなし、祖母も既に亡くなっていたので、返済が完了したことを証明する人は居ません。

祖父は親戚中に、父が「貸した金を返さない恩知らずだ」と言いふらし、父は親戚中から縁を切られる立場になりました。

もちろん祖父が要求したお金を父は払いませんでしたが、絶縁したまま祖父は亡くなり、今も父と父方の親類とは疎遠のままです。

 

それが「祖父と父との間にあった話」です。

次の話は「父と僕との間にあった話」です。

 

僕は結婚してすぐに一度父と絶縁して、一年ほど経ってから復縁した事があります。

一度目の絶縁に至った経緯を書くと煩雑になるので省略しますが(完全に父側の理不尽な振る舞いが原因です)、僕はその頃、東京の実家に大量の作品を置いたままでした。

腹を立てた父は僕に「東京の家にある作品を今すぐ取りに来い。来る時は手をついて謝れ。取りに来ないなら作品は全部処分する。処分されたくなければ、月◯万円の保管料を支払え」という手紙を送ってきました。

どう考えても払う必要のないお金ですが、本当に作品を処分されても困るので、女房と相談して月◯万円のお金を律儀に送金する事にしました。

その後、この顛末が母方の親類に知られ、誰がどう見ても一方的に父の言い分が理不尽なので、親類に説得されて、父が僕に謝罪する形で事は収まり、お金も返してもらいました。

 

つまりですね、

我が家系では、家族間連鎖が三代続いています。僕が「何としても、この連鎖を自分の代で断ち切りたい」と強く思うわけが、これでお判りいただけるでしょう。

 

さて現在、僕と両親は丸二年音信不通です。

約一年前に十万円、今年の元日に五万円、母から送金がありました。このお金をどうしたものか?返そうか?と思いましたが、特に何の手紙も添えていないので、お金はそのまま受け取り、こちらからは、返事もお礼も言っていません。

 

親の側が、お金を方便にして、何としても子と繋がっていたい、と目論んでいるのは、数々の過去から明白です。

 

だから「お金を返す」ことも「礼を言う」ということも、親の思う壺になってしまうので、僕の方からは一切何のアクションもしないことにしています。

 

子と仲違いした親が、子を繋ぎ止めるためにお金を方便に使うことは、よくある事のようです。お金を送ってきたり、あるいは、かつて贈与したお金を「返せ」と言ってきたり。

👇のリンク先を読むと…

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/7140599.html

親から贈与されたされたお金を子が返済する義務は法律的にはありません。ただし子の側に著しい「忘恩行為」があった場合は例外との事ですが、滅多にこの例外は認められないそうです。

 

これをSさんにお伝えすると、Sさんは安堵されたようです。

 

ただ、Sさんも実親から「返せ」と迫られ、最初は「返済しようか」と思ったそうですし、僕も一度目は、親に払う必要のないお金を支払ってしまいました。

 

僕にもSさんにも「親には世話になったのだから…」という気持ちがあるので、本来なら返さなくてもいいお金を「返さなくちゃ」と強迫観念に駆り立てられてしまうのです。

 

でも!

 

こういう状況では、返す必要はないんです。いや、絶対に返しちゃいけません。

 

親子間でも、子の方が借金を申し出て、証書があるなら返済義務が発生しますが、一方的に親が贈与したお金を子が返済する義務はありません。

 

お金を返すのも、礼を言うのも、それは、親の側に「子とはまだ繋がっている」というメッセージを送るのと同じことになってしまいます。

 

親は「昔と変わらない繋がり」を、本能的に、子に求めています。

 

それは昔どおりの「親が子を支配する」という関係です。

 

隙あらばその関係を復活させようと願っているのが、毒親というものです。

 

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前回Episode21では、大川隆法氏の御子息、大川宏洋さんについて書きました。

https://halnoyamanashi.hatenadiary.jp/entry/2019/02/24/154946

宏洋さんは教団職員だった頃に「三桁の月収」を貰っていて、今も一千万以上の貯金があるそうです。それを一銭も返さず、いま、ガンガン教団や父親の批判をしています。

 

親がかりだった頃に、多大な「親の援助」があったからといって、「親の望んだ人生」を歩まねばならない義理はどこにもありません。

 

親は何かというと、子に、

「今のお前があるのは誰のおかげだと思っているんだ!」

と言ってきます。

 

祖父は父に、

父は僕に、

上のセリフを何度も言ってきました。

 

このセリフを降りかざせば、昔どおりの支配関係が維持できると思っています。

 

んなこと、知ったこっちゃない。

 

…ですよ。😋

 

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じゃ❗️今日はこの辺りで❗️

 

最後までお読み下さり、ありがとうございます😊

 

Episode22~END~

 

To be continued