Episode23〜第一回個人セッション(個人カウンセリング)
ども、
ハルです。
制作中の女性像の顔の描き込みをしています。画面から、次第に、生命が立ち上がってくるようです。絵を描いていて、この瞬間が一番幸福です。
⭐️
さて、
前回Episode22「親に『金返せ!』と言われたら、どうしたらいい?」
https://halnoyamanashi.hatenadiary.jp/entry/2019/02/25/154015
…という記事を投稿した翌日(2月26日)体調を崩してしまいました。😓😥😰
長いこと忘れていた記憶でしたが、記事で詳細に書いたために、その時に感じた不快感が、つい昨日のことをようにまざまざと心に蘇ってきて、吐き気が丸一日以上続いていました。
その翌日(27日)は、午後3時から、前もって予約していた、カウンセラーの井上秀人さんとの第一回めの個人セッション(カウンセリング)でした。
井上さんとはSkypeを使った事前セッションで一度、東京でのセミナー説明会で一度、既にやりとりしていますが、正式なカウンセリングは今回が初めてです。対話はZOOMというアプリを使って行ないました。
結果を先に言うと、これはグッドタイミングでした。かなり滅入っていた気持ちが、1時間ほどのカウンセリングで、相当立ち直りました。
事前に紙2枚のワークシートを書いてお渡ししていました。対話は基本これを土台にして進めてゆきます。
このワークシートは「親からどんな価値観を取り込んでいたか?」を、具体的に書き出して、自分自身で知るためのものです。
書いてゆく順番は、こんな感じ。
子供時代に親に対してどんなことをして欲しかったか。(何が満たされなかったか。)
↓
それが大人になって、どんな影響を及ぼしているか。
↓
そのことにより、今の自分は、どんな価値観を持っているか。
↓
………
…こんな風に、順を追って、自分に問いかけながら、出来るだけ正直に書き込んでゆきます。
自分が当たり前のように持っている、自分の性格。自分の習い性。その大元に何があったかをまず知るわけです。
毒親育ちやアダルトチルドレンは、ある共通する性格、習い性を持っているんですね。
頑張り屋
我慢強い
真面目
正義感が強い
他人に甘えられない
…etc.
それは自分の血肉になっていて、一見、美点のようにも思える性格ですが、その実、本人はその性格ゆえに「生きづらさ」を感じている。本人はひそかに自分を変えたいと思っているけど、どうしても変えられず、人知れず悶々と苦しさを抱え続けている。
「我慢強い」「人に甘えられない」という性格は、そうしないと、自分という人間が誰にも認められないんじゃないかという強迫観念が元になっていて、その性格が形作られたのは、幼い頃の、親との関わりが原因である場合が多いのです。
僕の場合、10歳の時、父に理由が分からない暴力を受けて泣いていた時、母に「お父さんはああいう人だから、お前の方が大人になって、乗り越えなさい」と言われたことが強く心に刻まれて、それ以来、
苦しいのに、
「こんなことを苦しいと感じるなんて、自分が大人として成長してないからだ」
哀しいのに、
「こんなことを哀しいと感じるなんて、自分が大人として成長していないからだ」
そう考えることが「癖」になっていました。
カウンセリングを受けているうちに分かってきたのは、
その性格は、ある時期(40歳代なかばぐらい)までは、自分を奮い立たせ、向上させる原動力になっていたのかもしれない。しかし、常に「自分責め」ばかりやってきて、「自分をねぎらう」ことをしなかったために、ここにきて(50歳代になり)、急激にガソリン切れをおこし、仕事をする気力がまったく湧かなくなっている。
ということ。
僕は無意識のうちに、自分で自分を消耗させる「自分責め」を相当やっていたのです。
僕は画家という職業なので、「自分の仕事に厳しい」という性格は、必要だと思いこんでいました。
でも「自分の仕事に厳しい」のと、「自分責め」は全然違うんですね。
仕事をする気力を充分養うために「自分をねぎらう」ことは絶対に必要なんです。「自分責め」は無意味どころか、むしろ、仕事の弊害になります。まったく思い違いをしていました。
仕事をしている最中は「これではダメだ」と妥協せず常に上を目指さなければならないんですが、仕事が終わったら「これでいい」と自分をねぎらわなくてはならないんです。
仕事が終わって、ねぎらわなくてならない時にも、僕は「これではダメだ」と、自分を消耗させる「自分責め」をやっていました。
⭐️⭐️
子供の頃から、よく親から聞いたセリフは、
「お前は甘やかすとすぐダメなる人間だ」
でした。
そして、親から離れて暮らすようになってからも、
「俺は甘やかされるとすぐダメになる人間だ」
と、自分で自分を責めることが、習い性になっていました。
それがどんなに馬鹿馬鹿しいことかが、やっと分かったのです。
👆これは『その夜はやさしくおおきく』という2012年の作品です。
僕は無意識のうちに「自分で自分を癒す絵」を描くようになってきた気がします。
この絵の下の方で横たわっているのは、疲れて眠っている自分自身でもあります。その頭を、象の鼻が、やさしく包んでいる。
👆これは『母が来る夜』という作品。
よく見ると、画面の下の方に、イモムシのように身体を寄せ合って眠るトロールたち。
これも夢の一場面のようで、一見悪夢めいたイメージですが、しかし、天上から舞い降りた、僕にとっての「悲母観音像」でもあります。
満たされなかった「なぐさめられる」「いやされる」という気持ちを、絵を描くことによって、晴らしているんです。
⭐️⭐️⭐️
井上さんは、僕が話した内容について、「ハルさんはそう捉えているけど、それって、こうも捉えられますよね」と、僕が思いもよらなかった視点から、事実を捉え直してくれます。
こっちの言い分を決して否定するわけじゃなく、同じ事実を、別角度から見ると、こう見えますよ、ということ。
そうやって話をしてゆくと、不思議と「視野が広がってゆく」という感覚になります。
苦しく感じるのは、「あるひとつの物の見方に縛られていて、その視野でしか、物が見えていないから」。
その見方だって、決して間違っているわけではないんですが、狭い視野だけで物を見ているから、何だか息苦しい。
眼だって「新鮮な空気を欲している」。だから視野が広がると、「新鮮な空気が眼から一気に入り込んでくる」。思いっきり息を吸い込んだときみたいに、気分がすっきりとしてくる。
カウンセリングの効果ってこういうものか、と、初めて分かる気がしました。
⭐️⭐️⭐️⭐️
それじゃ❗️今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございます😊
Episode23~END~
To be continued