毒親連鎖を断ち切りたい

子供の頃から長い間押さえこみ続けた負の感情の蓄積は人生に大きなブレーキをかけてしまいます。ここで真剣に毒親問題に取り組み、負の連鎖を完全に断ち切りたい。このブログで「脱毒親への道」を記録してゆきます。

Episode33〜僕はアートの世界の「文脈」が嫌い④

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ハルです。

 

トップ画像に僕の作品画像を掲載するようになってから、アクセス数が若干上がったみたいです。

今回も、自作解説から始めます。

👆は『コスモラジオ』という作品です。

この作品の前に描いた『妖精受信機』👇の、発展型の、空想上の機械です。

このラジオは、人間の想像力を受信して形を与える機能を持っています。ガラス管の中では妖精が形作られているし、機械内部の上の方では、火の玉を司る女神と、龍が生成しています。

現代の私たちの生活には、ラジオもテレビも当たり前に存在していますが、その昔、箱の中から声が聞こえたり、映像が映し出されるのを見た人たちは、不思議な気持ちになったのではないかと。そういう機械がどんどん発展していって…

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…そういう空想だけは子供の頃から絶えたことがないので、絵を描くのをやめることはありませんね。たぶん。

 

⭐️

 

ここ数回「僕はアートの世界の『文脈』が嫌い」という題で書いてきたけれど、結局、僕は子供の頃から、自分の頭の中に浮かび上がってくるものに、現実の世界以上に興味を持っていて、酔いしれてもいて、大人になってから仏教だの、聖書だのも入りこんできて、そんなことを50年近く続けているから、自分の頭の中にかなりボリュームのある「文脈」が出来上がっているのです。それがアートの世界で言われている「文脈」の上に乗るのかどうか知らない。大学で一応美学や美術史も勉強したから、大まかな流れは知っているけど、美術に限った歴史や学問には、どうにも興味が湧かない。興味が湧かないから、その「文脈」に乗ろうが乗るまいがどちらでもいい。Episode30で書いた通り、僕は「アートの世界」という「会社」から降りたようなものなので、「会社の出世コースに乗ったか乗らないか」というのと同じくらいに興味が湧かない話です。

ただ僕は、家族と共に食いつなぐことが出来て、絵を描き続けるだけのお金は欲しいと思う。それだけが望みです。

 

「どちらでもいいと思うなら、わざわざ『興味がない』なんてイヤミったらしく書かなくてもいいじゃん」という意見もあろうかと思うけど、わざわざ「興味がない」と書いておかなきゃならないくらいに、いまの私たちの住む社会はアートの世界を含めて相当歪んでいるように見えます。はっきり言えばアートの世界全体が新興宗教化しているように見えるし、「その新興宗教と自分は関係ない」という意見表明だけはしておきたい。

 

⭐️⭐️

 

「不快をもよおすアート作品」があるとするなら、作者は明確に「見た人が不快になるだろう」と意図して作っています。

 

ナントカという心理学者(検索して調べてね)の研究によると、人間というものは「心地よい」ものよりも「不快」なものに惹きつけられ、大きく心を動かされることが明らかになっています。そりゃそうです。「防衛本能」というやつは、快感より痛みに、心地よいものよりも不快なものに、強く反応して、それを遠ざけようとしますから。

 

「不快感を与えるアート」をあえて作るアーティストは、そのいう人間心理を知った上で、確信犯的に作品制作して、発表しています。

 

ならば、それを見る側は、見る側の感覚に忠実に従って、不快感を感じたら「そいつを遠ざけていい」んです。アートだからって受け入れなきゃならない道理はないんですよ。会田誠さんに不快感を感じたら遠慮なく石を投げていいんです。それが人間としてまっとうな自然な行為です。会田さんだって本心ではそれを望んでるんじゃないかな。知らんけど。

 

会田さんが訴えられた件では、受講した女性が「性的刺激の強い映像を見せられて苦痛を感じた」との事です。ネットの意見を見ると、アート側の住人は概ねこの女性を非難しています。僕はいくつか読んでみましたが、どれも大意は「アートが分からない無知な女だ、もっとアートを勉強しろ」というもの。僕は正直言って「アートの住人の考え方って、このエリート意識で何十年も止まったまま、変わらないんだな」と思いましたよ。

 

何故「性的なものを見せられて不快感を感じる」のか?  生物本能からしたらおかしいではないかと思えるけれど、これは正確に言うと「公的空間で性的なものを(本人の意思を無視して)見せられるのが不快」なのです。この感覚は異常でもなんでもありません。人間としてごく自然な感覚です。

 

最近、イスラム文化を知るようになり、その理由が分かるようになりました。イスラムは結婚したカップルの性に寛容な反面、性のタブーも厳しく定めています。婚前セックス、不倫は重罪。女性にポルノを見せるのも重罪です。外出する際女性は身体の性的アピール部分をヴェールで隠す。婚姻関係でない男女が二人きりで同席することは禁止されています。握手等で男女が肌を触れ合うことも絶対にダメ。これら性に関する定めは厳しいようですが、人間の性質を熟知した、きわめて人間的な定めだと思います。

 

これは、人間の性質を原理的に考えれば分かるんですよ。

 

ポルノが氾濫して、女性がセックスアピール満点の姿で闊歩していて、セックスフリーの先進国で何が起こっているかというと、少子化問題です。「少子化が起こるのは国の政策が悪い」と言うのは見当外れで、「子孫を残すためにセックスをする」という大元の原理を忘れて、セックスフリーにしているから、こんなことが起こるのです。

 

シャリーアイスラム基本法)には「結婚したらどんどんセックスしろ」(まあこんな直接的な書き方じゃないけど)と書かれています。結婚して寝室に入ったら欲望のまま何をしてもいい。そのかわり、結婚前や公共の場での性のタブーがある。タブーがあった方が燃えあがるのが人間の性です。現にイスラムは移民も含めて人口が増えています。寝室で燃えあがって思う存分セックスしているからです。婚前セックスや不倫で無駄なセックスはしないんです。合理的な考え方です。

 

男にとっちゃ、そもそも外出しても女性と同席する機会がないし、外で見かける女性はセックスアピールを完全に隠している。ポルノもない。だとしたら当然「唯一女の性的アピールを見せる自分の妻」に燃えあがるのが道理なのですね。イスラムの社会は合理的に、とてもうまく出来ているんです。

 

性的欲望を刺激するものがイスラムには皆無かというと、そんなことなくて、千夜一夜物語を読めば分かりますが、ポルノ小説まがいにセックスの描写がバンバン出てきます。視覚的刺激はタブーですが、文章ならいいんです。それに文章で性的欲望を刺激するのは、かなりレベルの高い知的行為でもあります。ヌードを見せて興奮させるのは誰にでも出来ます。

 

イスラムの女性はヴェールの下は何を着てもいい。派手で刺激的な下着を着て、パートナーだけにそれを見せて興奮させる。イスラムの女性は往来で不特定多数の男を興奮させる格好で歩くことをしません。「セックスする相手じゃない男を興奮させてどうするの?」という理屈です。これも合理的な考え方ですね。

 

公的な場では、性的欲望を刺激をするものを完全に排除する。私的な場では完全フリー。これは人間の性質を熟知した人間的な定めだと僕は思いますが、読者の皆さんはどう思いますか?

 

⭐️⭐️⭐️

 

会田誠さんは彼なりに「アートの世界の論理」に忠実に従って、現代アーティストとして誠実に作品制作をしています。僕はこれを非難する気はまったくありません。「会社員が会社の論理に従って誠実に仕事をしている」のと同じことです。彼は自分の使命に忠実に生きているだけ。彼が作る、その会社のお墨付きの製品が気に入った人は買えばいいし、気に入らないなら買わなくていい。それだけのことです。

 

「会田さんに見せられた画像で苦痛を感じて訴えた」女性も、間違ったことは何もしていません。(どんな画像だったか知らないけど想像できる)その映像に不快感をもよおし、公的空間から排除しようとするのは、きわめて人間的な自然な行動です。会社の製品に酷い目にあった消費者がクレームをつけたり、訴えたりしちゃいけないのかという話。

彼女を非難する人は「アートの悪しき毒」に頭がやられて本末転倒を起こしていると思いますね。

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さて、

「僕はアートの世界の『文脈』が嫌い」というテーマで、4回にわたって書いてきましたが、このテーマでの記事は、ひとまず、ここで終わりにします。

 

では、また。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます😊

 

Episode33~END~

 

To be continued

 

 

【参考までに…】

Episode30~僕はアートの世界の「文脈」が嫌い①

https://halnoyamanashi.hatenadiary.jp/entry/2019/03/13/024052

Episode31~僕はアートの世界の「文脈」が嫌い②

https://halnoyamanashi.hatenadiary.jp/entry/2019/03/14/221252

Episode31~僕はアートの世界の「文脈」が嫌い③

https://halnoyamanashi.hatenadiary.jp/entry/2019/03/15/225216